俳優の身体

俳優が演じる時にはどのような身体が必要なのかあまり取り上げれられていないので説明したい。

一般的には以下のような事項が求められていると思う:

  1. 表現力:感情や状況を身体で表現できる能力。細かな表情変化から大きな身振りまで、幅広い表現ができることが重要です。
  2. 身体的コントロール:意図的に姿勢、動き、声を操作できる技術。キャラクターの特徴を正確に表現するために必要です。
  3. 柔軟性とスタミナ:長時間の撮影や舞台公演に耐えられる体力と、さまざまな動きができる柔軟性。
  4. 声の力:声量とトーン、発声技術。特に舞台俳優には重要な要素です。
  5. 身体的適応力:役柄に合わせて体型や外見を変化させる能力。場合によっては体重増減や筋肉の増減が求められることも。
  6. 身体意識:自分の身体を客観的に理解し、細部まで意識的にコントロールできる能力。
  7. 即興性:予期せぬ状況に身体が自然に反応できる能力。

しかし、一番大事なことは中立な身体である。何者でもないただそこにすっっと立っている。動いた後に立ち返る中立な身体が一番重要である。

言い換えれば中立な立ち姿である。

そしてその身体があって歩く、走る、座る、立つなどの振る舞いが自然に出来なければならない。どこかに力が入っていたりすると途端にギクシャクなる。特に俳優は人に見られる仕事であるので、余計緊張してどこかに力が入ってしまうのものである。

そしてさらには、俳優にはまず、何者にも囚われない中立な身体、そしてそこから生まれる声が重要である。言い換えれば、中立な身体、自然体な身体あって初めてそこから素直な何者にも囚われていない声が生まれる。

そしてその声は呼吸から生まれる。自然体で息を吸って吐くというような深い呼吸である。

しかしながら現代はストレス社会であり、常にプレッシャーに苛まれてどこかで身体に負担をかけ、ギクシャクしてしまう。

そうすると自然と呼吸も浅くなり、深い呼吸にならず、いわゆる腹式呼吸にならない。

そのようなことからも俳優にはまず、自分の身体を見つめてどこにも力が入らない、自然体な中立な身体が求められる。

そこが全ての始まりである。